人生三度目の川原湯温泉に訪れてきました。
僕が川原湯温泉を知ったのは、とある新聞の特集記事で、「数年後にダムの底に沈む温泉街」という内容で、青空に高々とそびえ立つ橋脚の写真を見たときです。
もう3年前の事になります。
その頃は、吾妻渓谷のすぐそばにある、当時まだそこまで全国に知られていなかったこのダムの名前は、その後、政権交代を迎え、かなりの頻度でニュースに登場した、八ッ場ダムです。
どこにでもいったはなしの旅でも、実は「師走キップ、中山道」の途中、寄り道している場所です。
そう、お気に入りなんです。
この温泉街は、観光客で混む事無いという事も良いところなのですが、列車のアクセスが良いのに、自然を楽しめるところが、とても良いのです。
列車でゆけるという事は、鉄分が通常より高めの僕にはたまらない魅力、
朝8時50分新宿発の湘南新宿ライン高崎ゆきに乗って、
僕は途中駅から、友人達の車両に合流。
新宿から川原湯温泉までは、片道¥2,940-、僕たちは全員で使うために「青春18きっぷ」を購入しました。
以前、「青春18きゅうしゅう」の旅でも利用した様に、複数人でも一緒に乗車すれば、ひと綴りをシェアして利用する事ができます。
しかも、切符、ひと升につき、¥2,300-だので、片道だけでもとは とれてしまいます。
旅は高崎線を高崎までゆき、そこから吾妻線を走る列車に乗り換えます。
吾妻線の列車は懐かしい、カボチャ色列車。
今はめっきり高崎線を走らないこの種類の車両です。
高崎駅から、吾妻線に切り替えて、走り出せばすぐに、
広がる田園風景と、山並み、そして、川、
わくわくしますね〜、
昼から の ビール ですねー。
そうです、これです。
川原湯温泉は、川原湯温泉駅という名前の駅を降りて、徒歩5分もかからないところに、共同湯が密集しています。
共同湯は町の皆さんもつかう温泉の事で、入浴に300円くらいの入浴料がかかるだけ。
しかも、混んだりしていないので、とってもゆっくり入れます。
詳しくは自遊人(濱名の愛読書)にも掲載されています。
と、
車内で飲酒しているうちに到着です、
川原湯温泉駅
いつになく満載された車内から降り立った人々は、結構多い、この日。
イチマツの不安を覚えながら、
同時に降りたおじさま、おばさまに、
「今日は温泉にきたの?」
と伺うと、
「そう、温泉と、渓谷にね、横浜から」
お、これはまずい、あの狭い共同湯が混むんじゃないか、ごった返しじゃないか?
と更に不安、、、
そんなおじさま、おばさまたちと歩くさきには、
本当に駅からすぐのところにようこそしてあります。
歓迎
温泉街に入っていって、坂道をすこしのぼった所にわかりづらいのですが、共同湯へ降りてゆく階段があります。
廃墟におりてゆく様な、この階段を下りると、笹湯という共同湯。
右に曲がって階段を降りてゆく僕らとは違い、坂を上り続けるおじさま、おばさま方。
ほっと一安心。
とりあえず、ココは混まない様子です。
笹湯は300円の共同湯で、
とてもきれいに使われている、小さな温泉です。
無人のところに、集金箱があり、そこに自己責任で入金。
男湯と女湯に別れていて、もちろん僕は男湯しか入った事がございません。
タイルがきれいな、お風呂。
ホースで水を足して、とても温度の高い川原湯温泉の温泉の温度を落としながら楽しみます。
ホースで水浴びもします。
30分以上楽しみました。
笹湯をでて、坂を上ってゆくと、神社があります。
神社の石段を上る手前に、源泉の温度のままの湯本があって、
そこに、卵を仕掛けます。
この町には、生卵持参でくる訳です。
じゃぼん。
出来上がりに期待しつつ、30分ほど散歩にゆきます。
ダムの工事は、なぜか進んでいるのです。
なぜか。
二年前
現在
工事は中断したの?
政治主導とか、なんとか、ごちょごちょ言っていらっしゃいますけれど、知らないうちにちゃんと出来上がっていくんですね。
なんだか、「魔術師手術中」というかんじ。
と、下にはこんな風に川が、
上にはこんな風に橋。
僕が立っている橋は、水の底に沈む予定だった訳です。
沈まないかどうかは、わかりません。
正直。
とかなんとかいって、散歩をしているうちに、すぐに30分は過ぎてしまいます。
戻ってみると、待っていました、
そう、できたての温泉卵です。
ほかほかです。
半熟です。
なぜでしょう、温泉卵にすると、いい具合に塩気が出ています。
おいしすぎます。
温泉卵。
一瞬です、完食です。
少し、小腹も満たした?ところで、また共同湯に入りに、今度は
王湯へゆきます。
王湯には、内湯と露天風呂、それに休憩する広間まであります。
まずは露天風呂
この時期の昼間に入ると、夏の緑あふれる木漏れ日の中、
おいしい空気と温泉。
中々、乙なモノです。
秋になるとまたこれが紅葉していて、彩りがきれいでしょう。
内湯はこんな感じ↓
こちらのお風呂は、町の住民の方は鍵を持っていて、左側に見える扉から直接風呂の中に入ってきます。
そして、風呂の横に隣接させてある廊下のような脱衣場所でお風呂の準備です。
脱衣場所は本当に、じいちゃんの家の廊下や縁側みたいで気持ちがいい。
少し風にあたったら、
湯をでて、広間で大の字です。
ゴロゴロしていたら、夕暮れ時。
一時間に一本しか無い列車を逃さないために、そろそろ帰ります。
ポチ(名前忘れた)にさよなら。
三両編成の吾妻線に、滑り込みセーフ。
そういえば、最初に出会ったおじさまおばさまの団体さんには鉢合わせなかったな〜。
と、思いつつ、ダムには沈まないといいなーなんて、自分勝手な気持ちを願ってみるのでした。
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