ワークショップは何かを教えるとか、教えてもらうという一方通行ではなく、ある作業を通してお互いを紹介し合ったり、時事についてはなしたり。参加するひとみんながいろいろと感じられるところがいいとおもう訳です。
オイルフィニッシュのワークショップの作業は難しいことはしません。
僕はデザイナーで図面を書いたり、作りかたや形を考えるプロです。
ですから、僕ができるワークショップは知識を深めたり、観察することの大切さを感じてもらったり、そんなことが主題で、毎日刃物や素材と向き合っている職業の方々とは、また少しちがったワークショップとなっています。
ククサカップをオリジナルで作れるワークショップ、と、思ってご参加を検討いただく方もあるかもしれませんが、ククサカップの形は先に出来上がっています。
ワークショップの名前は「オイルフィニッシュワークショップ」。
行程を簡単に下記すると、
・ククサカップにサンドペーパーをあてる
・くるみを割る
・くるみをウエスに包み、その油をククサカップに塗っていく
・再度サンドペーパーをあてる
・もう一度くるみの油をククサカップに塗る
・革紐を通して、どこにでもククサの出来上がり
※終わりにみんなで“どこにでも珈琲”を飲みます
こんな感じで、情報にするととても簡潔です。
「なんだ、そんなことしかしないのか」
と思ってしまったら、それまでですが。。。
この行程で、先日のタイヨウのしたでのワークショップでは2時間を少し越えました。
上記の行程、なぜくるみの油なのか、木材になぜそうするのか、ククサカップってなんなのか、どんな触り心地なのか、くるみの油を塗る前と塗った後、なにがちがうのかーなどなど、この簡単に見える行程のなかにいろんな疑問や観察するポイントがあります。
参加者の方の中にはくるみの殻を割った経験がないという人もいます。
和ぐるみを見るのが初めてだったり、そもそもくるみの殻がついている状態を見たことがなかったり。
木材もいろいろな種類の物に触ってみてもらいます。
木材がどんなものなのか、どうしてそういった加工ができるのか、されているのか。
家具をつくるのに向いた木材ってなにか。
触った感じやにおい、味なども体験してもらいます。
木材が水にふれるとどんな変化が起こるか、知っているようで体験したことのないことが小さいですが沢山あります。
そして、僕のわかり得る範囲で皆さんの疑問に答えつつ、
ぼくも普段参加者のみなさんがどんな視点でモノゴトを観察しているのか、何に興味や驚きを持っているのか。など教えてもらいます。
そして、おしまいにどこにでも珈琲。
今回の参加者の方の中には普段珈琲は飲めないという方もいたのですが、「この珈琲はのめる」なんて言ってもらえましたし、何よりも、「ワークショップ楽しかった」って言ってもらえて、それだけで開催させてもらった甲斐がありました。
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