いわがきくんがニューヨークへ旅だって、やっと重い腰をあげます、第三話。
カンボジア旅行のハイライト?トンレサップクルーズです。
友人からバッタンボンのサーカス学校の話を仕入れていた僕は、シェムリアップの遺跡巡りのあと、バッタンボンへの行き方を調べました。
バスで行く方法もあるのですが、どうやらトンレサップ河を下ってゆくフェリーがある様子。
所要時間は4時間くらい。
良いではないですか、川を下って、サーカスのある街を目指す。
もー友人に相談して、フェリーの運行スケジュールとチケットの入手方法を調べました。
フェリーはこのシーズン(雨期)もちゃんと運行しています。
いや、むしろ日本が冬シーズン(乾季)のほうが船は出ないのか。
チケットはなんの事は無い、泊まっている宿の軒先にくっついているトラベルエージェンシーで予約できました。
明日の朝、クルーズの一行を拾いにバスがやってくるそうです。
そういえば朝にはムォムがまた来てくれるって言ってたけど、しかたない、山崎一さんではなくてムォムにはごめんね!といって、バスに乗り込むしかない。
そして僕たちは夕食へと街へ出てゆくのでした。(第二話参照)
朝、準備を終えた僕たち2人の前にバスとムォムがやってきます。
ムォムには昨日、フェリーがとれたら街を離れると一応話してあったので、なんの事は無く「ごめんね」ですみました。
でも彼は僕たちの為に朝、アンコールワットへやってくる観光客つかみ(昨日僕たちを捕まえたような)場にはゆかずにこちらに来てくれたので、なんだか申し訳ない気分ではありましたが、しかたない。
彼は本当によいトゥクトゥクドライバーでした。
また機会があればあいたい。写真撮り忘れたのが心残りです。
やってきたバスはなんと日本のお下がり、
扉に「自動扉」と書かれています。
バスに続々と乗り込んでくる、外国人(日本人の僕も外国人)たち。
みんなトンレサップクルーズしたいんですね。
シュムリアップに向かっているときにバスの車窓から見たような、ナメック星みたいな風景の道をまた進みます。
船着き場に到着すると、船が泥水?の中に何艘も浮かんでいます。
乗り込んだ外国人達(クメール人も少し)、今か今かと出航を待ちます。
席取りをしっかりする人、何故か屋根の上に登ってゆく人(焼きたいのでしょう)、人のクッション奪う人、船着き場の露店で青マンゴーの塩づけを買ってくる友人。
いろいろいますが、耕耘機みたいなエンジンを手動で少年が始動させます。
僕は、あまりにたくさんのアングロサクソンのみなさんがこぞって屋根の上にゆくものだから、こんな船の屋根によくもまあ登ってくれるものだと、転覆の心配をしていました。
そしていよいよ、バタバタと音を立てながらプロペラが着水。
エンジンは(そんなに快調ともいえない)音をたてて水をこぎ始めます。
四時間先にはバッタンボンの街とサーカス。
それから、サーカスの先生をやっている地元のクメール人の家への宿泊が待っています。
と、言うよりも、クルーズにどきがムネムネします。
っと、クルーズ開始一時間で、早々に友人は本を枕に寝始めました。まあ、確かに風景に変わりはないし、水辺は果てしないです。
こんな感じ。。。
しかしここで、水辺に立ち並ぶ家が突如面白い(興味深い)光景を見せつけます。
なんだそれは!「ひっこし!ひっこし!」です。
家を、家を写真手前にある小舟が引っ張っています。
引っ張って移動、つまり水上の引っ越しです。
すれ違うのに一苦労です。
お家のおばあちゃんと、乗組員の少年のがんばりで、なんとか船と家はすれ違う事ができました。
乗組員の少年さん。
のどかな、河の流れ。
僕は、前情報の4時間の船旅を鵜呑みにして侮っていました。
このクルーズ、実はこれまで既に4時間ぐらいが経過し、更にこの家引っ越しと何度かすれ違い、その度に何故か乗っている人(クメール人)が増え、初め外国人クルーズ(ディズニーランドか!?)だったものが、次第に地元の乗り合い船舶へと変貌してゆきました。
ひしめき合う人々、写真を撮る余裕もありませんでした。
休憩のレストラン島、
ここを離れてからの三時間ほど、ただひたすらに、河が続きます。
水とともに暮らす地域、水の満ち引きを自然のものとして、共存?しています。
雨季という事もあって、途中はしっかりと雨にも降られました。
バッタンボンに到着する少しまえから、河岸の停留所に少しずつ地元の人々はおり始めるものの、座る場所もままならないほどのすし詰め状態は最後まで続き、おケツはごわごわです。
朝9時に出航した船は、夕方17時にバッタンボンへ到着、想定の倍の時間をかけて移動しました。
僕たちは疲れきり、群がってくるトゥクトゥクドライバーの相手もするきにならず、とぼとぼと歩き始めるのでした。
元気が無いというよりも、乗り物に乗るのではなく、ずーっと座っていた分、歩きたかったのです。
こんなにも果てしない河わなかなか日本では見られません。
岸と河がほぼ同じ高さで広く広がる水の平原。
なんだかおケツがごわごわで、ぼんやりした僕はこの上を歩けるような錯覚をしてしまうのでした。
第四話(バッタンボンのサーカス編)へつづく
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