うっかりした、やかんがコロコロと城壁を転がり落ちました。
それはもう、ものすごいスピードで。
おむすびコロリンもびっくり。
イボころりもびっくりです。
そして凹んだ、僕のやかん。
下部温泉、古湯坊 源泉館へ。
信玄公の隠し湯と言われる下部温泉。
その中でも源泉館は、源泉を煮沸しない、冷泉です。
駅に到着とともに、待ち構えていたのは、Suicaの使えない駅でした。
ピピッとに慣れてしまった僕たちは、駅員さんにお金を払うのに心の準備が無く、後ろはおじいさんおばあさんの列が。
駅を出ると真っ先にタクシーに乗ります。
乗り〼。
タクシーの運転手さんに
「毛無山登るの?」
と、聞かれます。
聞かれ〼。
確かに登山のときの格好をしている。。。
思えばこの旅で、何度と無く山登りかと聞かれた僕たち。
岩垣くんも山ガール風です。
「違うんです、風呂に入りに。。。」
そういって、源泉館へ向かってもらいました。
源泉館はえきから1キロちょっと、少し登ったところにありました。
受付でお金を支払うと、一旦外へでて、神泉館という建物に入ります。
男女、脱衣所は別々ですが、お風呂は同じ大岩風呂なのがこの源泉。
つまり混浴です。
自然に湧く温泉に岩がくりぬかれた風呂、深いその天然の浴槽に板を浮かばせた風呂です。
お風呂は古いものですが、よく掃除され、とても清潔です。
入浴にはきまりがあるので守って入ります。
きまりといっても、常識的なことですから、マナーのある人なら問題ありません。
入るとひんやりと冷たく感じますが、長くゆっくりと入るのに向いています。
階層が別れていて、洗い場には、煮沸された暖かい湯もあります。
時間をかけて入り、出る頃には、驚くほど肌がスベスベです。
確かめたい人は、触りに来てもいいですよ。
いいところでした。
今度は本当に登山する予定で泊まりで来たい!
ちなみに混浴にはちょっと、、、と思われる女性は、女性タイムがあるみたいなので、そこに合わせるのも良いかもしれません。
とにかく肌がスベスベです。
こんな肌の女性にはメロメロです。
メロン。
信玄の隠し湯。
源泉は、水風呂ほどではないけどヌルめだ。入ると少しヒヤっとする。
しばらく入っていると身体が慣れてきて、意識がピーンとしてくるのだ。水とひとつになったみたいだ。池に浮かぶ蛙とか藻とか水草に自分がなったように感じる。
さきに居た僕と似た髪型をした若い人は、眼をつぶってゆっくり入っていた。
僕も、後から入ってきたお爺さんも眼をつぶって水に浸かる。
そうすると、何だか頭の中から音楽が聴こえてきた。
何百光年輝く星にも寿命があると、教えてくれたのはあなたでした
と百恵ちゃんが僕の頭の中で「さよならの向こう側」を歌っていた。
帰宅。
絵馬リレーはついにゴールしました。
願った絵馬は三つ。
買ったお守りも三つ。
僕は、神は人間の想像だと思っているので、御利益などもそもそも信じてはいない。けれど、人が願う心はきっと前に進むために作用すると思うわけで。だから矛盾するけれど、神は本当はいるのかも知れない。
余談だけど、幽霊は信じている。亡くなったお婆ちゃんやお爺ちゃんが見守ってくれていると考えていた方が素敵だから。
願う心は強ければ強いほどいい。きっと願うだけでは収まらず、身体がそのうち動き出すからだと思う。悩むことに時間がかかるのは、願いを叶えたくて思考しているからだ。いつか思考は熟すものだ、諦めなければ。
願いにも賞味期限はもちろんある。僕はこう見えていつも急いでいるし、見切りも我ながらとても早い。
でも、もう少し各駅停車のこの旅のように、一つ一つ階段を登ろうとこの頃思っている。
社会の状態や自身の年齢には、結果を早く求められている。しかし、二つ飛ばしで階段を登るより、今は時間がたとえかかっても一つ一つを自分の判断で登ることには、後々に意味があることなのだと僕は思う。
最後にこれを読んだ皆さんの願いも叶いますように。という願いを、最後の絵馬としてこのブログ載せたいと思います。
それでは、さようなら。
昨年の四月以降からやく8ヶ月ぶりの旅路は一泊二日という短いものであり、東京一実という短編プロジェクトの一部にもなり得る短さの旅路でした。
その事もあり、「双六」「絵馬リレー」ともに縛りを断念せざるを得ない場面もありました。
大人の事情ってやつです。
大人の事情というと、いろいろなしがらみがあるような響きに聞こえます。
単純に時間的制約があっただけの話なのです。
そして制約といってもあくまでそれは言葉の上であって、僕たちは常に自由であり、正直に生きています。
ただ自由には常に責任も伴う訳です。
正直に生きるというのは、実際とても大変であるのだと思います。
僕は幸福な事に、忘れるという能力を持っています。
特に嫌な事を。
それはある意味で人間が持ちうる最高の能力であり、根本的な能力です。
私たちは忘れる事ができなかったら、きっと楽しくはなれないのでしょう。
ようは辛い事や、悩み事はおいておいて、
「楽しいときは楽しんじゃえ」
結構後々苦労したりもするのですが、たぶん真面目な人にとってはうらやましい性格です。
2010年はなんだかいろんなことがあって、
急に自分自身の階段を一段登ったような感覚をもった年でした。
その感覚はとても共通言語に置き換えると率直なもの、当たり前のものかもしれませんが。
正に先に書いた、「正直」
当たり前のことが、当たり前に見えてきました。
現在、
僕の姿勢は果てしなく前向きです。
性格はどちらかというと暗いです。
努力は常に足りていません。
顔つきは「少し大人になってるんじゃないかな」って勝手に思っています。(期待しています)
きっと以前の旅のまとめと対した成長の見られない僕自身に後年恥ずかしさを覚えながら読むのでしょうが、こうしてつづけてゆきたいなと思います。
この旅の記録を画面の前でご覧になってくだすっている方々の中にはまだ直接お会いした事の無い方も沢山いらっしゃることだろうと思いますが、いつぞやか、どこにでも珈琲で一緒に珈琲でも飲みながらお話をしてみたいものです。
2011年、多くの人が心地よく暮らしていかれますよう。
それが私の幸せにも繋がります。
簡単ですが、こちらも絵馬リレー最後の絵馬とさせていただきます。
Recent Comments