この日は、愛子岳にいくことになり、車で登山口に向かった。
昨日の事前調べのなさに少し懲りたので、宿にあった本で愛子岳のことを調べた。
と言っても標高となかなかのハードコースであることしか頭に入らず…。
きっと自分は行ってみてビックリしたいんだと思う。あと、同行者の友人を信頼しきっているんだと思う。
そう思うことで何とか自分の30代で発見した新たな欠落にフタをしておきました。パンドラの箱は開けてはいけません。
言い訳しますと、予習というのがどうも好きじゃないんだと思う。矛盾するけど、準備とか単調な練習は好きなのです。
筋トレとかすごく好きなのです。僕の知人は信じないと思うけど、ジムで筋トレし過ぎて腹筋めちゃめちゃ割れてるなうなのです。脱ぐとすごいんです。余談でした…。
愛子岳は、登山者の多い宮之浦岳と比べて、獣道感がハンパなく、マーキングされたピンクのテープを見失うと迷いそうになる。
山頂までの道程がやたらと長く、標高900mを越えた辺りから急勾配と変化する。
山頂近く、ロープもなく、岩を掴みつつ、足を運んでいく。愛子岳では3人しか登山者とも会わなかった。
その内の一人がガイドさんで、強風だから、背中で風を受けるように貼り付いて進まないと落ちるよと教わる。
吹き荒ぶ風のなか、急勾配の岩を登りながら、滑落の二文字が景気良く踊り出す脳内。
ようやく頂上に辿り着くと、360度山に囲まれた絶景。達成感の三文字に上書き保存される。
帰り道は、膝が悲鳴をあげ出し辛かった。もっとジムで鍛えなければと思った。
さて、車で帰ろうと発進させたところ、ガガガと妙な音がして止まる。
外に出て見ると、左前輪に地から突き出た消火栓みたいな形の金属の塊が食い込んでいる。
フロントバンパーがこすれハズれかかっていた。これはバックしてバンパーを捨てるか、前に進んで前輪を傷めるか2択を迫られる。人生は前進あるのみだよね、ということで前へと舵をきった。すると、前輪のホイールがバコンとハズれる。結果、ルパン3世の車みたいな状態で走っていくことになる。旅にトラブルは付き物ですよねと友人と笑っていましたが、登頂の達成感があっという間に消え去り、お金の二文字が現れる。また、お前か…。




Recent Comments