「ここがじいちゃんの生まれた町か〜」
意外にも栄えているんだなー、なんて思いながら、カメラをRAWファイル形式に設定してバシバシ取り始めました。
住所をiPhoneに入力して導かれてやってきたこの場所は、小川村の高府中町というところです。東京では近所の苗字が違うのが当たり前ですが、僕の聞き知っていたこのあたりは基本的に殆どの世帯が同姓です。
偶然に「こんにちは」と挨拶を交わしたおばさんに尋ねてみると、奥さんはの出身じゃないからご主人に聞いてみようと家先まで招き入れてくれました。
ご主人は僕の祖父の苗字を聞いてどうやら家々の集まりは中町ではなく久木というところであるだろうことを教えてくれました。祭りと言っても、販促のイベントみたいな感じのものです。
山のてっぺんの小さな平地に建物がたっていて、奥に駐車するためのスペースがあるらしく建物の手前のところでトランシーバー片手におじさんが交通整理しています。
建物の前の通りには運動会の時のテント見たいのが三つ、販売や抽選をしています。
建物の中はおやき御膳なるものが食べられる食堂になっていて、奥に囲炉裏でおやきを焼きまくっています。
到着するとスゴイ人出でした。
まずは「おやき」食べて元気になって・・・
と思っていたら、混みすぎていてすぐには買えない様子、しかたがない先にじいちゃんの本籍を探します。
傍らにいた車の誘導をしているおじさんに尋ねてみると、
「ちょっとわからん、会長に聞いてみる」
と言って向かいのテントで漬物を売っているおじさんにきくと、
「村長に聞いてくる!」
といって、たーッと建物の奥へ。
戻ってくるとわかったらしく、紙にマジックペンで坂道の地図を書いてくれました。
(さすが村長)と思っていたら、村長、じいちゃんの本籍の隣の家でした。
それにしても番地ではなくてじいちゃんの名前で場所が分かるとは。
じいちゃんは明治の終わりの生まれ、すでに100年も前の生まれの人です。
埼玉へ移住してからも随分経っているし、亡くなってから13年。
なんだか急におじさんたちと親しくなった気分です。
祖母の生まれた地域は祖父の村から5キロほど山道を行ったところにあります。
聞いていた話では僕のオフロードバイクの出番のような所でした。
10年前の情報です。
実は白馬の冬期オリンピックが開催されたために、道は拡張整備され今ではその頃とは比べものにならないほど走りやすいものになっていました。
オフロードバイクの出番は無くなってしまいましたが、ここに暮らす人々にとっては便利な話です。
この集落もやはり皆殆どが同姓であり、祖母の甥っ子の名前を云うと道端のおじさんが家を丁寧に教えてくれました。
家の側まで行くと、おじさんが「そろそろ来る頃かと思ってな」といって外で待っていてくれました。
その行動が既にばあちゃんっぽい!!
おじさんの家を出るころも、未だに雨は降り続いていました。
雨がこうも降っていると、くるときに通ってきた、あのダートの道を通る埼玉県と長野県との県境、三国峠をまたぐのは不可能でしょう特に僕の腕では。
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